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ストレンジシード静岡2026閉幕のごあいさつ

ストレンジシード静岡2026は閉幕しました。

11年目ということで、心機一転な気持ちと、ここまで積み上がってきたものをきちんと吐き出したいという気持ちで、有形無形、可視不可視の変化と挑戦の年だったと思います。ひとえに観にきていただいた皆様と、その場に偶然居合わせていただいた皆様のおかげです。例年にもまして奇跡みたいな瞬間がたくさん生まれた3日間でした。出演者、スタッフの皆様、ありがとうございました。
一部天候による演目の中止や変更に関しては楽しみにしていただいた皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
しかし、それも野外の宿命です。

僕自身も普段、演出家をやっているので、劇場という場所がいかに安全で、ある種の不均衡性のもとに成り立っている空間かというのがよくわかります。ストリートシアターには雨が降ってきます。人も犬も乱入してきます。携帯電話ももちろん鳴るし、観客は出たり入ったりします。

外部の世界と観客が絶対的な存在なのです。
僕らは絶対的な存在の前で、演技をし、踊り、モノをつかったり、歌を歌います。(まるで祈りのよう)
そして雨が降ればそれを効果にし、人や犬を登場人物にし、携帯電話の音で踊るのです。観客もまた観たければ観たらいいし、観たくなければ観なくて良い。
そしてもっとも劇場と違うところは「誰だって」見ることができる。どこまでも広くオープンです。

つまり、ストリートシアターは、今の社会と直接出会う場所なんです。街で生きる生身の人たちと。
もしも演劇や舞台芸術がある種の蛸壺化に陥っているとしたら、ストリートシアターがそれを脱するヒントになると僕は思っています。

街の中で何をやるのか? 街とどうやって共存したり戦ったりするのか? そして社会や世界とどうやって出会うのか? 僕らはこれからもそのことを楽しく考えていきたいと思っています。

来年のストレンジシードでお会いしましょう。気になった方はぜひ今からGWあけておいてください。

ストレンジシード静岡 フェスティバルディレクター
ウォーリー木下